ヒッシーです。
今日は、段ボールケースのラップアラウンドケース(ドリンクなどの箱) によく見られる
ジッパーの設計について触れたいと思います。
これが一般的に使われているジッパー形式です。
ジッパーには切れる方向が決まっています。
お菓子の小箱でよく見られるヒモ状に切れるジッパーです。
この場合右から左にかけてしか切れません。
反対から引っ張ると プツッとちぎれてしまいます。
ラップアラウンド形式では↓このような一本のジッパーが辺部に多用されています。
この場合、斜めの切り刃がある面がジッパーの有効な面となります。
ちょっと特殊なY型のジッパーも見かけますが
上の2点をかけ合わせた構造で上下どちらの面も有効になります。
しかしこの場合も、右から左にかけて切れますが、逆方向はNGです。
ジッパー部を中心にL型のパットを作ると、下図のようになりますが
有効な面は右上から剥ぎ取ることになります。
基本的なジッパー形状の寸法要素は次のようになり
4箇所の寸法のバランスで切れやすさと強度のバランスをとります。
包装設計をするうえでいつも悩まされます。
「アキ」を小さく「キリバ」と②を長くすると、切れやすくなりますが、強度が落ちます。
「アキ」を広く取り②や「キリバ」を小さくすると強度は保たれますが、切れにくくなり
このような ひげ!が出てしまいます。…NG。
まだまだ奥が深いジッパー!
手強いです。